「お米屋さん」って店内に機械があったり、許可が必要なのかな…とか、目利きが必要なのかな…とか、職人技的なブレンド技術が必要なのかな…とか、「素人」には出来ないようなイメージを持っている方も多いと思います。
1995年以前の食糧管理法時代には、大型の精米プラントを動かして、ブレンドして品質を整えてと多少の技術と経験が必要だったわけですが、少量から精米できる店頭精米機が開発され、農家直送のお米が流通されるようになって、美味しさや安全性を売りにする「専門小売米穀店」の選択肢が増えました。
これは、スーパーやドラッグストアで販売される低価格米とはターゲットとなる顧客層がまったく違います。仕入れや流通は極めてきめ細やかで、多品種小ロットの商品群それぞれに違った特徴を説明しながら販売するとても「正直」な商売です。
そしてこの店頭精米販売こそが、最大限の「美味しさ」を売りにできる唯一の方法だと言えます。
なぜなら、お米は「玄米」から「白米」に精米した途端に酸化が始まり、日を追うごとに味が落ちてゆきます。保管にもよりますが、管理が悪ければ夏場で2週間、冬場で1カ月もするとだいぶ味落ちが進むとも言われます。
ですから、スーパーやドラッグストアなどで一番高い「新潟産魚沼コシヒカリ」を奮発して買っても、3カ月も前に精米されたものであれば、だいぶ味落ちしてしまっているということもあり得るわけですね。。高額なお米は回転も悪いですから、意外に良くある話です。
その点、店頭精米の場合、お客様がご購入いただく際にその場で精米するわけですから、常に新鮮な状態でお客様にお渡しできます。これだけで十分なアドバンテージがあるわけですが、加えて、生産者の栽培の違いや、調整、保管方法などでもともと差のあるお米を扱うわけですから、袋売りのお米販売をするお店とは味、品質、安全性で大きな差をつけることが可能です。
そしてこの販売方法は素人であっても参入が可能です。
店頭精米機、石抜き機、計量器など、少なくとも100万円程度の初期投資は必要ですが、自信を持って喜ばれる商品を提供したいと考える方には最適です。
酒屋さん、八百屋さん、牛乳販売店など、すでにお店をやっている方には特になじみやすく、メイン商売に育つ可能性も大きいと言えます。
現在、お米販売は20精米トン以上の規模になったら「届出」をすれば良いということになってますから、参入障壁もさほど高くありません。
ご興味のある方はぜひ、チャレンジすることを検討してみて下さい。